米国・EU・日本・中国・ロシア・インド--世界6大国の戦力を分析する《若手記者・スタンフォード留学記 36》



 日本は、BBCによる「世界に良い影響を与えている国」の調査でも、2007年まで3年連続トップですので(昨年はドイツ、英国に次ぐ3位)、日本のソフトパワーが世界で評価され始めていることは間違いないでしょう。

ソフトパワーとの関連で、つい先日、日本人の友人と議論になったのが、外務省が打ち出した「カワイイ大使」の是非。これは、漫画、アニメなど日本のポップカルチャーを普及させる大使として、日本人の女性3人が世界中を広報してまわるという企画です。

タカ派の友人の一人は、「カワイイ大使なんて、他の国になめられる。"猛々しい"大使のほうがいい」と批判していましたが、私はソフトパワーを上げるという意味では、悪くないアイディアだと思います(カワイイは世界共通語になりつつありますが、"猛々しい"は外国の方に通じないですし(笑))。

ソフトパワーの日中比較という点では、日本に分があるでしょう。中国は、政治経済での存在感は急拡大していますが、チベット弾圧、独裁国家、環境問題、法の支配の無視など、他国から見ると、いただけないところも多いですので。

5つ目は、人口です。

10億人を超す中国・インドの人口超大国に、5億人のEU、3億人の米国が続く構図です。皮肉なのは、最も人口の少ない日本とロシアの2国が人口減少に直面している一方、他の4カ国の人口は伸び続けている点です。

人口の中長期の推計は、結構、外れることがありますので、100%信じることはできませんが、一つの指針にはなります。以下、国連人口統計局の予測をベースに、各国の人口動態をまとめると、日本・ロシアが「すでに人口減少組」、EU・中国が「そのうち人口減少組」、米国・インドが「ずっと人口増加組」となります。

2050年時点で、日本は1.02億人、ロシアは1.16億人にまで人口が減少。EUについては、EU加盟国に限ったデータがありませんので、ヨーロッパ全体の予測で代替すると、2015年の7.34億人を境に減少モードに突入。中国は2030~35年頃に14.6億人でピークをうち、そこから縮小し始めます。一方で、アメリカの人口は伸び続けて、2050年には4億人に達する見込み。インドは、2030年ごろには、中国を抜いて世界一の人口大国となり、2050年には人口が16億人を超すと予測されています。

人口は必ずしも多ければいいというものでもないのですが、日本はこのまま手を打たなければ、他国との差がさらに広がるわけです。 

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