IT教育に懸ける、小さな公立小学校の挑戦 多摩市立愛和小学校はここまでやる!

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しかし、いざロボットを床で動かしてみるとうまくいかない。なぜか。それは、床は平面ではなく凸凹があり、タブレット上の数値だけではそれがわからないからです。子どもたちは、「このリアルって何なんだ?」と初めて思うわけです。それは、数値というデジタルだけを見ていてもわからないことです。

ニュースで流れていることを、すべて体験できるように

また、プログラミング学習だけではなく、VR(Virtual Reality)を利用したヘッドマウントディスプレイ「オキュラス」の体験会を行ったり、人型ロボット「ペッパー」にも来校してもらいました。子どもたちには、ニュースで流れていることがすべて学校で体験できるようにしたいと思っています。単に面白いということだけではなく、子どもたちが大人になった時に肌感覚でそれを体験したということが重要です。時代の流れ、方向性を体験することが大切だと考えています。

――子どもたちの学習への姿勢は変わりましたか。

視覚からのサポートで、授業への集中力が増した

タブレットを使用して行う授業は、子どもたちの集中力が違いますね。まず視覚から授業をサポートしてくれることが、タブレットの強みです。従来の授業は、先生が話す情報を耳で聞いて処理する必要がありました。今の子どもたち、特に発達障害傾向にある子どもはそれが苦手な場合が多いです。しかし、そこに視覚を加えることで、フォローできることはとてもよいことです。

また、学校の中を巡回して授業を見ることがありますが、各教室で電子黒板が何らかの形で使われているだけで、教室の雰囲気が変わりますね。電子黒板の利用方法については、たとえば教科書の何ページを先生が開いてと言うと、注意力散漫な子どもは聞いていなかったりします。でも、電子黒板にそのページが映し出されていればわかりますし、後から追いつくことができます。

授業の進捗もそこで確認でき、画面を拡大することもできるのでわかりやすいです。電子黒板が導入されても使われずにホコリをかぶっているところがあると聞きますが、それはタブレットが日常で使われていないからではないでしょうか。タブレットを使えば使うほど、電子黒板のよさがわかります。

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