意識すべきは「提供価値」と「自分価値」の2つ
通常のビジネスプレゼンテーションでは、新しい企画や問題の解決策の提案を行い、ゴールとしては相手が納得して行動をとるということを目指します。つまり相手に「提供する価値」(提供価値)を理解してもらうことがメインになります。
キャリアステージを上げていくうえでさらに意識したい点は、提供価値に納得してもらうのはもちろんのこと、組織や企業において「自分が価値のある人材」だと理解してもらうことも目的のひとつであるということです。
自己アピールと聞くと敬遠する人もいるかもしれませんが、業務や仕事が複雑化してきている昨今では、黙っていても周囲が頑張りを認めてくれるということは期待できず、「自分価値」を上げていくこともプレゼンテーションで意識したほうがよいでしょう。
この図はアメリカのデータですが、ルーティンワーク(定型業務)従事者の推移を示しています。不況によりリストラされた人が担っていた定型業務はコンピュータや機械にとって代わられ、不況が回復した後でも雇用は復活しないということを示しています。今後、企業においてはますます非定型業務がメインとなるのは疑いの余地はありません。自分がどんな価値を生み出したのか、また自分が継続的に価値を生み出せる人材であることを示すことはキャリアを形成していくうえでますます重要になってくるでしょう。
私は外資系企業でコンサルタントや人材育成責任者をしていましたが、振り返ると自分のキャリアステージを上げたと思うプレゼンがあります。それは、お客様への提案や報告会、社内での事例共有会や定例役員会議での報告といったものから、文字どおり昇進者を決めるためのプロモーション会議でのプレゼンテーションなどです。
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