プレゼンテーションに盛り込む内容や自己紹介も、細分化した要素を際立たせて伝えていきます。私の例ですと、「人材戦略×テレコム業界×評価制度設計」、「営業力強化×流通業界×提案書作成指導」、「書籍執筆×中堅ビジネスパーソン向け×ビジネススキル×図解表現」などがあります。
この時に、気をつけていただきたいのが自分を過小評価しないこと。プレゼンテーションの中で自分独自の価値を出せるところは絶対にあると信じ、そこはコピペではなくしっかりと作り込みましょう。この掛け算の要素が増えるほど独自性、さらには希少性も尖り、それが強みとして認識され、キャリアステージを上げることにもつながります。
「わかりやすさの軸」は相手に応じて調整する
プレゼン資料全体については、本記事で語れるものではないので、ここでは自分の仕事や専門領域を伝える際にどんな表現にしたらよいのかを決める「軸」をご紹介します。こちらの図にあるように、3つの表現軸で考えるとよいでしょう。
ひとつ目は「単純か、精緻(せいち)か」。たとえばITの仕組みを説明する場合、相手がユーザであれば概念的な図解で、エンジニアであれば精巧なモデルで表現するのがふさわしいでしょう。
2つ目は「右脳か、左脳か」どちらに訴求するかです。右脳は喜怒哀楽などの感情や感性、イメージ力、直感などのアナログ型思考に強く、左脳は言語、計算、論理などのデジタル型の思考をすると言われています。相手がどちらの表現をより好むのかを推測します。
3つ目は「個体か比較か」。表現するものの特徴や個性を、それ自体を詳細に表現するのか、ほかのものとの比較で表現するのかという軸です。
この3つの軸でインジケータを左右に動かして、表現の仕方を決めます。相手に知識がない領域だとインジケータは左寄りになり、相手がよく知っている領域であれば右寄りになると考えてください。新しいものを提案する場合もインジケータは左寄りになり、徐々に浸透してきたら右に寄っていきます。
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