――子どもたちがこれからの世界を生きていくためにという観点で、伝えたいことはありますか。
2045年にAIが人間の知能を追い越すと言われています。その時に何が必要になるか。小学校の時に身に付けておくべき力は、起業と協働の精神です。子どもたちが高校生になった時に、海外留学や起業ができるマインドを小学生の段階でモチベーションとして高めてあげたいと考えています。
いろいろな国の人たちとのコミュニケーションに役立つ
これからは、多様な歴史、文化、宗教を背景にした人たちと絶対にかかわらざるをえなくなります。そういった人たちとコラボレーションする際に、自分はこう考えるという意見があったり、それを表現できる力の土台を小学生のうちに身に付けられればと思っています。その時に、ICTは有効です。
アナログの時代では、前に出て発表する時に画用紙に書かれた色鉛筆はよく見えないし、準備に時間がかかります。タブレットなら、細部まで綺麗に見えて時間もかからない。かつ、修正も簡単にできます。また、ICTが入ることで学校の先生だけではわからないことも出てきて、企業やNPOとかかわらざるを得ない環境になりつつあります。そのような環境になることで、教員のマインドも変えられるのではないでしょうか。
公立学校は予算も限られていることもあり、特色ある学校づくりが難しい側面もありますが、社外との連携を工夫することで、子どもたちにとっても教員たちにとっても楽しくかつ有益なことはできると考えています。
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校内のICT導入に取り組む一方、松田校長は地域との連携のひとつとして2014年9月より校内にカフェを設けた。同校のある多摩地区は超高齢化地域で、数年すると90歳以上の高齢者の割合が全国でもトップクラスになるという。学校を地域活性化の拠点としたいということで始めたそうだ。松田校長の「新しい公立学校のモデルの在り方」への挑戦は続く。
(撮影 : 尾形文繁)
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