気が向かない忘年会は「心の都合」で断ろう 上司と部下、両者のストレスを減らす思考法

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一方、上司の皆さんが悩みがちなのが、「自分の部や課の人がなかなか集まってくれない」ということ。人が集まらないと、周りに「人望がない」と思われてしまいそうで、それを極端に恐れる方もいるようです。

でも、そもそも日常の業務の中でフレンドリーな関係性が作られていないことに問題があるかもしれません。また、職場環境よりもプライベートな時間を優先するといった、最近の傾向を受け入れていくことも大切です。

ですから、人が集まらなくても、幹事になった部下を責めないようにしていただきたいものです。少人数ならそれなりに深い話ができて、かえってメリットが大きいかもしれません。その会がとても有意義なものになれば、自ずとそのよさが職場環境に反映され、会に参加しなかった人にも伝わっていく可能性だってあるのです。

参加するかしないか、それは本人の意志次第

そもそも忘年会はその年のイヤなことを忘れるための宴会です。そこでイヤな思いをするのは、本末転倒と言えるでしょう。参加するかしないかは、強制ではなく、本人の意志次第でいいじゃありませんか。

ただこうした宴会は、普段あまり話をしない人の意外な一面が見られたり、ひょんなことから気の合う仲間を見つけられたりするメリットもあります。ですので、気持ちのゆとりがあれば、思い切って参加してみるのもいいですね。

そこで大事なのは、やっぱり、自分の心の声に耳を傾けて決定していくこと。みんなと一緒ではないことに必要以上に後ろめたさを感じず、「自分はこう思う」ということを把握し、シンプルかつ丁寧に伝えることを心がけて欲しいと思います。

率直な意見交換がスムーズに行われる関係であれば、忘年会に欠席したところで人間関係にヒビが入ることはまずないでしょう。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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