できるだけ楽をしたい。できれば働きたくない。なぜなら、今の仕事は自分には向いていないから……。そんな思いを引きずりながら毎日出社する人たちは、学生から社会人になり切れない若者だけにとどまらず、今や幅広い世代に広がっています。
「自分に合わない仕事で会社に尽くすなんてイヤ、自分の時間を大切にしたい」という思考は、一見、理にかなっているような気もします。ただ実際は、活躍の機会や自分の居場所を見出せないことに投げやりになっているときの、典型的な思考だったりもします。
周囲を恨んでも、状況は変えられない
これらは最近、若い世代よりむしろ40代以降の中高年世代に多く見られる現象になってきました。
バブル時代に大量雇用されたこの年代は、限られた管理職ポストに就けず、宙に浮いてしまうことも少なくありません。その結果、今までまったく経験のない部署や業務に転属になることもあり、それを機にうつ症状を起こしてしまうケースも散見されます。
またこういう場合には、「今までの自分の努力を評価されなかった」という理不尽な思いでいっぱいになり、強い無力感に陥ったり、他罰的な考え方に走ってしまったりする傾向もみられます。
しかし、どんなに会社や周囲を恨んでも、現実が変わることはありません。その状況に、いかに順応していくか。これこそが、その後の会社人生を快適に過ごしていけるかの「分かれ道」になるのです。
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