エヌビディアが打ち出した「フィジカルAI」ワールド。世界屈指の企業を競わせ、独自の世界を構築

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エヌビディアの代理店マクニカの山田智教氏は「2000万時間のデータをユーザーが現実世界で集めるのは大変なこと。それをオープンに提供できる企業は、エヌビディアのほかにはない」と、選ばれる理由を語る。

日立のAI&ソフトウェアサービスビジネスユニット事業主管の黒川亮氏は「インダストリアルグレード(産業向け)のAI開発プラットフォームをひとそろえできたのが、エヌビディアだった。学習、デジタルツイン、エッジ。このトライアングルをぐるぐる回すことでフィジカルAIの世界が開けてゆく。エヌビディアのすごさは、半導体だけを見ているわけではないことだ」と語る。

市場規模は数兆ドルに

フィジカルAIの市場規模について日立は約26兆円という試算を出しているが、アメリカには「187兆ドル(約2.8京円)」と大胆にはじく調査会社もある。

エヌビディアのフアン氏は各企業のフィジカルAI担当者に「50兆ドル(約7700兆円)」という数値を出しているようだが、東洋経済がエヌビディアに直接確認したところ、「数兆ドル」だと回答した。例えばフィジカルAIに不可欠なカメラの台数は27年に20億台、自動化された工場の数は1000万カ所、自動車/トラックの数は31年までに20億台に増えるという。驚異的なのがヒューマノイド(人型ロボット)の数。50年までに「数十億台」が市中で稼働する見込みだという。

近年、ボクシングや宙返り、ダンスなどが注目を集めるヒューマノイドだが、どういう現場で力を発揮できるのかは未知数。期待値が高まっているのが先進各国の人手不足の業界だ。

リクルートワークス研究所の「未来予測2040」によると、22年に約6587万人だった日本国内の労働供給は40年に5767万人へと減少する。一方、労働需要は6867万人へと増加。その結果、供給不足は30年に341万人、40年には1100万人に達する。深刻なのが医療や介護、物流など人手を介する領域だ。

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