原始~古代人は野蛮で知能が低い? 彼らは富や権力、不死を渇望する現代人と同じ脳を持っていた。20万年間変わらないホモ・サピエンスの生き方

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現在は、この過程を1本の線で表現するのではなく、さまざまな種と系統の分化と結合の中で登場した重要なポイントがあると見られている。

複雑な過程をへながら、現生人類は地球の全域に広がり、いまから1万年前には各地で新石器文化が開花した。彼らは定着したり、遊牧生活をしたりするなど、さまざまな生活様式を考案した。

原始のホモ・サピエンスの身体的な特徴は現代人とほとんど一致しており、知能が高くて言語能力もあったので、僕たちと同じく日常的に深く考えたり議論したりしていただろう。

古代人も現代人も欲深く、悩むのは同じ

彼らの肉体的・精神的能力は、僕たちとほぼ変わらなかっただろう。だから、当時の人間の暮らしを野蛮で原始的なものとして描写するのは事実とは異なる。

9000年前には、中東の肥沃(ひよく)な三日月地帯で農業がはじまり、生産量が増えると、人口も爆発的に増加した。

農業という生活パターンは、文化を誕生させた。私有財産という概念が登場すると、これによって階級と社会制度が生まれた。

自然にあらがったり屈したりしながらたくましく生きてきた人類は、自然から離れて社会という象徴と観念の世界に生活の舞台を移した。

やがて7000年前には文明が誕生し、生活の規則は文化へと変化していった。言語が誕生すると、知識が広がった。

世界4大文明のメソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明は大きな川の近くで発生した。

文明はそれまでの人類の歴史になかった豊かさと安全を保証してくれたけれど、人間と人間の距離が近くなりすぎた結果、新たな対立と欲望が芽生えはじめた。

富と権力に対する執着と苦悩、老いていくことへの恐怖が生じると、人間は永遠の命を欲しがるようになった。

古代人の人生はいまの僕たちとあまり変わらないし、歴史がはじまってから多くの変化と発展があったけれど、文明以降の人類が住んでいる世界は根本的に同じだ。

着ているものや持っているものは少しちがうかもしれないけれど、人間の根源的な世界はなにも変わっていない。

チェ・ソンホ 作家

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ちぇ・そんほ / Chae Sungho

1981年生まれ。作家。成均館大学哲学科卒業。学生時代から文学、哲学、宗教、西洋美術、物理学など多様なジャンルに没頭。「チェ社長」名義で執筆した『全人類の教養大全』シリーズは2014年に刊行されるやいなやトリプルミリオンを達成。2015年には国内著者別売上トップを記録。以来、ベストセラーの座が揺るがない驚異の作品である。自身のポッドキャストは2億ダウンロードをゆうに超え、テレビなどのメディア出演多数。読者に望むことは、社会と人生のしくみを理解し、人とのコミュニケーションをよりよいものにしてもらうこと。

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