「日本の政界に“ラスボス”(最強キャラ)が登場した」。これが、コミュニケーションの戦略研究家として、これまで数多くのリーダーをコーチングし、ウォッチしてきた筆者の率直な感想です。
以前の記事(総裁選、「高市氏の言葉」にネット民が熱狂する訳)でも分析したように、高市氏の話し方には最近のどの政治家にもない非常に高度な工夫が凝らされています。
どう話したら、人が動くか、好きになってもらえるか、信頼されるのか。じつはコミュニケーションは科学であり、絶対に「効く」方程式やルールがあります。
高市氏はまさにそういったルールを熟知しているかのように、人を魅了する話し方のテクニックを縦横無尽に駆使し、支持者の気持ちにスイッチを入れているのです。
連載1回目のテーマは、高市氏のあの「笑顔のナゾ」です。
高市氏の表情として多くの人の頭に浮かぶのが目をクシャッとしたあの笑顔でしょう。
人によっては、「わざとらしい」「笑いすぎ」「嫌い」という声もありますが、「明るい表情がいい」「気分が和む」と好意的に受け止める人も多いように感じます。
「女性の地雷」を回避する高市氏の笑顔
先日、筆者は、フジテレビの「Mr.サンデー」で、高市氏の話し方の秘密についてコメンテーターとしてゲスト出演しました。
その中で、表情解析をする企業が分析をしたところ、安倍氏から石破氏までの歴代首相が所見表明で笑顔を見せた時間は全体のゼロ~7パーセント程度だった一方、高市氏は31%と非常に高い割合で笑顔を見せていることがわかりました。就任会見のときはさらにその頻度が上がり、全体の51%で笑顔を見せていたのです。
なぜ、そこまで笑顔を見せるのでしょうか?
筆者は、この笑顔には高市氏の「計算された意図」があると見ています。


















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