大戸屋が「地下や2階以上」に出店する深い理由。集客には「1階が有利」と言われる中…"デメリットをメリット"に変える戦法とは
こうした理由から、中が見えにくい立地であることで、女性が入りやすい店になったのです。
あえて地下や2階以上に店舗を出すことには、1階よりも賃料が安くて済むというメリットもついてきます。
さらに立地戦略以外にも、大戸屋は女性客を増やすために、内装もきれいにし、野菜を多く使った女性の好むメニューを充実させる、などの工夫もしました。
その結果、大戸屋は今では顧客の6割が女性だそうです。しかも、女性のリピート率がたいへん高い店となっています。普通なら飲食店として「選ばれにくい」立地をむしろ逆手に取って成功している代表例なのです。
あえて「欠点をさらけ出す」
前項で弱みも視点を変えることで強みにできるという話をしましたが、あえて弱みやデメリットを消費者に知ってもらう、というやり方もあります。
マーケティングにおいて、売り手側はとかく自社にとって有利な部分だけを紹介しようとしがちです。しかし、不利な部分を隠すのではなく、むしろ積極的にアピールすることで、消費者は「この企業は誠実だ」「モノやサービスに信頼が置ける」といった印象を抱き、好感度や信頼度が高まるのです。
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