「良い親でなければ」というプレッシャーは、充実感を奪う最大の敵です。完璧でなくても、子どもはちゃんと成長します。むしろ、失敗しても前向きにやり直す姿を見せることで、子どもは「失敗は怖くない」「再チャレンジすることは価値がある」ことを学びます。
親も人間です。感情的になることもあれば、疲れて十分なサポートができない日もあります。そんな自分を責めるのではなく、「今日は調子が悪かったけれど、明日はもう少しうまくできるだろう」と受け入れる姿勢が重要です。それぐらいが、人間らしくていいものです。短所を短所として認めたり、疲れていて今日は無理! と言える人が自己肯定感が高い人です。無理をしない方が、周囲が動いてくれます。
親が輝くと、子どもはもっと輝く
子育ては短距離走ではなく長距離走です。0歳から成人まで、少なくとも20年近い長い道のりを走り続ける必要があります。
短期的には、自分を後回しにして子どもに全てを捧げることも可能かもしれません。しかし、それではいつかバテてしまい、後半戦で力尽きてしまう危険性が高いのです。仮に最後までもったとしても、そのときは親も歳をとっています。ですから、今を楽しむことを忘れないようにしてください。
特に思春期などの困難な時期には、親に相当なエネルギーが要求されます。その時になって「もう疲れ果てて何もできない」という状況では、子どものサポートが十分にできなくなってしまいます。
だからこそ、子育ての早い段階から「親自身の充実」を意識し、持続可能な子育てスタイルを確立することが重要なのです。
子育てという長い旅路において、親と子はまさに二人三脚のパートナーです。どちらか一方が疲れ切っていては、長く美しい道のりを共に歩き続けることはできません。飛行機の酸素マスクの教訓のように、まずは親が息を整え、しっかりと前方を見据える余裕を持つこと。その安定した状態でこそ、子どもに本当に必要な手を差し伸べることができるのです。

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