「飛行機でも、酸素マスクは親が先」"まずは親の充実"が子にもたらす三大効果とは?そもそも「親が充実する」ための実践的4ステップも紹介

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また、長期的な視点で子育てを捉えることができるため、目先の小さな問題に一喜一憂せず、子どもの成長プロセス全体を見守る余裕も生まれます。これらすべてが、結果的に子どもの成長をより効果的にサポートすることにつながるのです。

「親が充実する」ための実践的4ステップ

理論は理解できても、「具体的にどうすれば充実できるの?」という疑問が湧くと思います。そこで、忙しい日々の中でも実践できる、4つのステップを詳しくご紹介しましょう。

【ステップ1】自分だけの時間を神聖視する

「自分の時間なんて取れない」という声をよく聞きますが、実は1日15分でも確保できれば大きな効果があります。もし15分もなければ、5分を3回に分けてもいいでしょう。重要なのは時間の長さではなく、「これは私のための時間」と意識することです。

早朝のコーヒータイム、お風呂でのリラックス時間、寝る前の読書、ウォーキングでの思索時間、通勤の行き帰りの時間など、どんな形でも構いません。その短い時間を通じて自分の内側と対話し、心のエネルギーを回復させるための時間と「決める」のです。

罪悪感を持つ必要はありません。この時間は、心に余裕を持つ親になるための投資なのです。

【ステップ2】人とのつながりを意識的に育む

子育て中は孤立しがちですが、人とのつながりは心の栄養源です。同じ立場の親同士、信頼できる友人、家族など、心を開ける相手との交流を大切にしましょう。筆者が全国ネットで主催している、カフェスタイル勉強会Mama Cafeのネットワークはそのような意味でつながりの輪が大きくなっています。

話したり、交流したりすることで気持ちが整理され、「自分だけが大変なのではない」という安心感も得られます。オンラインでのつながりも活用し、物理的な制約を超えてコミュニティを築くことも現代では重要な選択肢です。

【ステップ3】小さな達成感の積み重ねを習慣化する

大きな目標ばかりを追うと疲弊してしまいます。代わりに、日常の中の小さな成功を認める習慣を持つことをお勧めします。

「今日は子どもに心から笑顔でおはようと言えた」「新しいレシピに挑戦して美味しくできた」「部屋の一角をきれいに整理できた」など、どんな小さなことでも構いません。これらの積み重ねが、自己効力感を高め、充実感の源となります。子どもが自主的に動くようになる「子ども手帳」を私が開発し、全国3万人の子どもたちが使っていますが、子ども手帳ならぬ、「大人手帳」を使ってみるのもいいでしょう。タスクをざっくり書くのではなく、ステップごとに書いて、終わったら消し込み作業をする方法です。

例えば、料理では、何を作るか決定、食材を買う、下ごしらえ、調理、後片付けという一連の作業をこのように分解し、一つ終わったら消すという作業です。単純ですが、かなりの効果があります。おそらくざっくりでも、「ご飯作る」が手帳に書かれていることはないと思います。多くの人は手帳を備忘録として使っているので。もちろん、ご飯でなくても、別の項目を分解していっても構いません。自分が乗り気でない項目を分解するのです。すると、自分よくやっている! と思えるようになります。

上記の子ども手帳の記事

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