2つめは「住居費が高いこと」です。
人生の3大支出は「教育費」「住居費」「老後費用」とされています。
老後になれば教育費がかかる時期は終わっていますから、残りは住居費と老後費用。老後費用は「老後スタート時の貯蓄」と言い換えることができます。
つまり、老後生活にダイレクトに影響するのが、住居費です。
年金額は同じでも、住居の違いで雲泥の差
70歳のAさんとBさんの年金額は、ほぼ同額で月に約15万円。
Aさんにはローン支払いの終わった持ち家がありますが、Bさんはまだ月々10万円のローン支払いが残っています。しかも、完済まではあと10年近くあるそうです。
同じ年金額でも、Aさんは貯蓄を取り崩しながら悠々自適に暮らしていますが、Bさんはローンを支払うと5万円しか残りません。生活していくために働かざるを得ず、余裕はいっさいありません。
このように、「老後の住居費がどれくらいかかるか」によって、老後生活は雲泥の差になるといえるのです。
「持ち家派と賃貸派、どちらが得か」という議論がありますが、住居費がかかるという意味では、どちらも同様です。
持ち家にかかるのは固定資産税、火災保険料、修繕・リフォーム費など。資金がなければ、リフォームはしなくても暮らしていくことはできます。
一方、賃貸派は、一生家賃を支払い続けなければなりません。持ち家と違い、家賃の支払いが滞れば、いずれ退去という憂き目にあいます。
私は持ち家派が正しいと考えているわけではありません。しかし、賃貸派は老後の住居費を十分に準備しておかないと、「貧困老後」に陥りかねません。
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