「"自由に遊べる時間が長い園"ほど運動能力が高い」という研究結果も!保育園選びで≪習い事の充実度≫ばかり重視する人の盲点とは?

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保育園
見学時にはぜひ保育者に質問してみましょう。その園が子どもの主体性をどのように考えているかが見えてきます(写真:M&K/PIXTA)

秋は、保育園の入園申し込みの季節でもあります。

ここ数年、少子化の影響で認可保育園や認定こども園に入園しやすくなりました。待機児童の課題が依然ある地域もありますが、かつての「どこでもいいから入れたい」という切迫感は和らいできています。

その一方で、「入りやすくなったからこそ、どの園を選ぶべきか」という新たな悩みが増えています。園ごとに特色や方針が異なり、教育面をどう評価すればいいのか迷う保護者も多いでしょう。

本稿では、園選びにおいて見落とされがちな教育的な視点について考えていきます。

「習い事」があれば教育的に優れているというわけではない

幼児教育というと、まず「習い事」が頭に浮かぶ方が多いかもしれません。英語、リトミック、運動指導など、園によってはカリキュラムに取り入れているところもあります。パンフレットでも大きく打ち出され、「特色」として強調されることが少なくありません。

しかし、「習い事」があるから教育的に優れている、とは必ずしも言えません。実際に、保育園や幼稚園の保育内容と子どもの運動能力の関係を調べた研究では、自由遊びが多い園のほうが、特別な運動指導をしている園よりも園児の平均的な運動能力が高かったという結果が報告されています。

理由は明快です。子どもは遊びに夢中になると、自ら飛んだり跳ねたりし、多様な動きを繰り返します。友だちとの遊びが盛り上がれば、全身を惜しみなく使います。そこで得られる経験は、筋肉や骨の発達、運動神経の向上に直結します。しかも、同時に社会性や認知能力も培われていきます。

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