なぜあの若手は態度がデカいのか? 「上司を上司とも思わないZ世代」を劇的に変える"驚きの処方箋"
彼らにとって重要なのは、成果を出すために必要な環境であり、曖昧な規則や忖度に基づく意思決定は、成果を阻む障壁になると考えている。
自信満々で攻撃的なタイプは、学生運動が盛んだった1960年代後半~1970年代初頭にかけて「反権力闘争」「革命」をうたった大学生の心理と似ている。この時代の大学生は、従来の価値観を真っ向から否定し権力と闘った。まさに、「革命」を志向した「戦争を知らない子供たち」(ジローズ、1971年に大ヒットした曲)なのだ。
日本人に影響を与えた儒教的思想を否定し、目上の人に対しても敬意を払おうとしなかった。大学では学長や教授を拘束し糾弾した。この光景を知る世代であれば、同じような現象が今、企業でも起こっていると見ているのではないか。
1947~1949年のベビーブームの時代に生まれた「団塊の世代」について詳しい、多摩大学の寺島実郎学長は次のように語る。
「長い日本の歴史において初めて、親から『お前は自由にしていいよ』と言われた世代です」
Z世代は「お前は自由にしていいよ」と言われた人たちの孫に当たるのだ。なるほどと、うなずける構図である。
「過激派」若手社員が量産されるメカニズム
彼らは、小さい頃から「頭がいいね」と褒められ続けた。「偉い」と見られ、言われることに慣れており、それに快感を覚える。非常に承認欲求が強く、少しでもプライドを傷つけられると強い不満を持つ。
少しでも不利な状況に追い込まれようものなら、激しく怒り、攻撃的になることもある。その場合、「いい頭」を駆使した慇懃無礼な作戦を展開する。彼らの言い分を聞いていると、会社に貢献するかのような正義を語っているようだが、実は個人的な利益を優先し、承認欲求を満たそうとしているようだ。
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