「ドラえもんを一番うまく使えるのは誰か」AI時代に「のび太くんになろう」という主張に欠けている決定的な視点

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ひみつ道具のイメージ
AI時代において「のび太」的な姿勢をしていては、成果を出すことは難しいと考えられます(写真:おくやまひろし/PIXTA)
AI時代に「のび太くんになろう」という言説を見聞きすることがある。ドラえもんに頼って相談し、色々なことを実現するのがAI時代の動き方だ、という主張だ。
実際、自分ではできないことをAIに頼って実現するのは生産性を高める営みであり、AIを積極的に活用する姿勢は重要だろう。
しかし、この考え方を鵜呑みにするのは極めて危うい。新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』を上梓した三浦慶介氏は、AI時代では、のび太くんが生き残るのは厳しいと指摘する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、なぜ「のび太くんになる」だけではAI時代に生き残れないのか、その決定的な理由を解説する。

のび太くんのイメージと現実

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
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そもそも「のび太」に大多数の人が抱くイメージはなんでしょうか。劇場版ドラえもんを中心に触れている今の若い世代であれば「ダメな子だけど、優しい」「めげずに頑張れる」「意外と行動力とリーダーシップがある」といったイメージかもしれません。実際、映画版ののび太は勇敢で仲間思いで、困難に立ち向かう姿が描かれています。

一方で、のび太がドラえもんに頼りながらも失敗を繰り返している、ということも周知の事実でしょう。便利なひみつ道具を使っても、最後には調子にのって自滅するのはお決まりのパターンです。

タイムマシンで過去を変えようとして余計にこじれたり、ジャイアンに仕返ししようとして調子に乗りすぎてまた痛い目にあったり。

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