なぜあの若手は態度がデカいのか? 「上司を上司とも思わないZ世代」を劇的に変える"驚きの処方箋"
正社員の人手不足を訴える企業は7月時点で50.8%と高止まり(帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」)。企業は新卒採用において人材確保に苦慮している。こういった事情を反映して、2025年卒の大学生の求人倍率は1.75倍と高水準(リクルートワークス研究所調査)。応募者が有利な「売り手市場」になっている。
人手不足で見直されているのが高齢者の雇用だ。定年後、賃金が減少しても再雇用で働く高齢者が増加している。さらに近年、定年後も正社員待遇で雇用を継続する企業や、役職定年制度を廃止する事例も増えてきた。
例えばイオンリテールは、定年後も同一役割であれば給与水準を維持する「エルダー社員制度」を導入し、職場の安定と継続性を確保している。ダイキン工業は、年齢に関係なく管理職として活躍できる環境を整備するため、役職定年制度を廃止した。
高齢者雇用体制の見直しと同時に、潜在能力を生かした専業主婦の活用、リストラで定年を待たずして退職したシニアの再チャレンジなどを積極的に推進すれば、全世代型雇用社会を実現できるのではないだろうか。ただ、今のところは理想論かもしれない。
上司が扱いに悩む部下の3類型
現代的な「三世代同居」の実現には壁が高く立ちはだかっている。それは、世代間闘争の激化だ。
「働かないおじさん、おばさん」から「仕事の達人」までを含めてひとくくりにして揶揄する風潮が広がる中、若手社員の立場が徐々に強くなっている。企業の経営側も若手社員を応援する。部下に忖度(そんたく)する中間管理職、上から目線の若手社員という関係が常態化する企業も少なくない。このような組織では、上司は指導や評価に慎重にならざるをえず、コミュニケーションに歪みが生まれている。
もちろん、中間管理職がすべての若手社員に手こずっているわけではない。上司の指示に的確に従って淡々と仕事をこなし、自信過剰になることもない「従来型」の部下が大半を占めている。さらに、突出した才能を発揮できるうえに、上司とも上手に付き合える人材がいつの時代も一定数いる。
上司が扱いに悩んでいる部下とは、主に次の3タイプである。
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