ネットが決める「進路」
最近、学校の先生からよく聞く相談があります。それは、「最近の学生は、進路選択の幅が非常に狭くなっている」というものです。
例えば、これは自分が北海道の高校の先生から聞いた話なのですが、先生が「この成績なら、東京の私立大学でも十分狙えるよ」とすすめたところ、生徒から「いや、北海道から出たくないんで」「東京は怖いってネットに書いてあったんで」と返されたのだとか。
令和の世の中、こうした“地元志向”は全国的に広がっている状況があります。もちろん地元で学びたいという選択自体は尊重されるべきですが、その理由が「ネットの印象」や「聞いた話」だけである場合、可能性を自ら狭めてしまうことになります。
また、地方の話だけでなく、東京の高校でも別の意味で“進路の幅が狭い”現象が起きています。「お前の成績ならこの国公立大学はどうだ?」と言っても、「えー。国公立大学は5教科も勉強しなきゃいけないから面倒くさいって、ネットで言われてるじゃないですか。私立文系なら3教科でコスパがいいからそっちにします」と返される、といった声はいろんな学校で聞きます。



















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