なぜあの若手は態度がデカいのか? 「上司を上司とも思わないZ世代」を劇的に変える"驚きの処方箋"
このタイプは、入社当初から上司に対しても率直に意見を述べる傾向が強い。とくに高学歴者や専門的なスキルを持っている者は、仕事に対する自負が強いため、既存のルールや慣習に疑問を抱きやすい。自分の考えが受け入れられない場合には、組織の非効率や上司の判断力に対して批判的になり、時に攻撃的な態度を見せることもある。
だが近年では、決してレベルが高いとはいえない大学を卒業した新卒者や、特別な能力を備えているわけではない若手社員にも、自信満々で攻撃的な傾向が見られるようになってきた。
こうなってしまった潜在的要因の1つとして、ほぼすべての大学で実施されている「授業アンケート」の影響が考えられる。教育効果に関する大学(人)発の報告、論文はあるものの、企業への影響を論じた実務的な議論などはほとんどされていない。
「授業アンケート」は能力に関係なく全学生を対象に実施される。ほとんどがチェック方式だが、コメント欄もあり、その中にはSNSで見られるような好き勝手な発言も散見される。
この惨状を改善するため、学生自身の学修を振り返らせる自己評価型質問の比率を増やした大学もある。だが、いまだに満足度調査型の授業アンケートを実施している大学は多い。
とくに受験生の確保に苦しみ、なおかつ退学者が多い大学ほど、「大学生はお客様」をうたっている。そのような大学では、教員も学生の受けを意識しがちである。学生にじっくり考えさせることもなく、娯楽性の演出に注力している。
こうした環境で4年間も暮らした学生は、「与えられる楽しさ」をすべての判断基準に置くようになる。自らが学びを深める主体であるという意識を失い、「お金(授業料)を払っているのだから、楽しませてもらって当たり前」という消費者的な意識に染まる。社会に出た後も「自分は客だ」という意識を持ち続ける。
昨今の就職説明会で聞かれる質問も「福利厚生はどうなっていますか」「サークルはありますか」「仕事って楽しいですか」など「与えられる楽しさ」に関する内容が多い。入社後もこのような意識はあまり変わらない。
③ 自信満々で攻撃的なタイプ
このタイプは、古い体制や意思決定の遅さが、自身の能力を十分に発揮する妨げになると思っている。自分の意見を積極的に主張する姿勢は、周囲から「好き勝手な発言」と受け取られることもあるが、本人にとっては組織の停滞を打破するための正当な行動なのだ。
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