暑さ寒さ、気圧の変化…しんどい「季節バテ」「気象病」はなぜ起きる?気候がもたらす「物理的ストレッサー」に対処するDRICS理論

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最近では低気圧不調とか、天気痛、天気頭痛、気象病などと呼ばれます。

昔から「天気が悪くなると古傷が痛む」とか「神経痛がひどくなったから雨が降る」といわれますが、これは気圧の変化で拡張した血管が神経を圧迫刺激して起こると考えられています。

ほかにも、体内の水分バランスが乱れ、血管が拡張し、それが神経を圧迫して頭痛を引き起こすともいいます。

耳のマッサージ、耳栓が効果的

耳の奥にある内耳といわれる部分が、気圧の変化を感知するときに過剰に反応することで自律神経のバランスが乱れ、だるさやめまいを引き起こすという研究もあります。

気圧差をディスタンスするには、耳を軽くマッサージしたり、ホットタオルや温かいペットボトルなどを当てて耳を温めたりするのが効果的なようです。

気圧調整機能のついた耳栓も売られていますし、水分バランスを調整するような漢方薬もあります。

数日先までの気圧差を予想してくれるスマホアプリが人気だとも聞きます。現在の天気予報のメニューは天候に加えて気温、湿度、風くらいですが、そのうち気圧も報じるようになるかもしれませんね。

高層ビルのエレベーターに乗って耳がツーンとしたりするのも、気圧差の影響です。こちらも結構な刺激になります。

時間と意欲があればですが、数フロアずつエレベーターを乗り換えていくのが、抑疲労的には正しいやり方です。

片野 秀樹 博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事

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かたの ひでき / Hideki Katano

東海大学健康科学部研究員、東海大学医学部研究員、日本体育大学体育学部研究員、特定国立研究開発法人理化学研究所客員研究員を経て、現在は一般財団法人博慈会老人病研究所客員研究員、一般社団法人日本未病総合研究所未病公認講師(休養学)、一般社団法人日本疲労学会評議員も務める。日本リカバリー協会では、休養に関する社会の不理解解消やリテラシー向上を目指した啓発活動や、休養士の育成活動に取り組んでいる。編著書に『休養学基礎:疲労を防ぐ!健康指導に活かす』(共編著、メディカ出版)、著書に『休養学』『疲労学』(東洋経済新報社)、『マンガでわかる休養学 最高のパフォーマンスを生む休み方』(KADOKAWA)など。

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