“傲慢”なせいで5浪 早稲田蹴ったけどやっぱり進学→諦めきれず国立大医学部を再受験した彼の後悔

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「2浪目よりできなかったと思うので、この年は点数開示もしませんでした」

こうして、早稲田大学に通いながら、前年に引き続き授業料無料の代々木ゼミナールに通い5浪をスタートさせた林さん。大学では友達ができ始めたこともあり、「この年は自分の中で歯車が合ってきた部分がある」と語ります。友人であった4浪の女性が金沢大学医学部に合格したこともあり、2浪から初めて、旧帝国大学以外の医学部に目が向いた年であったともいいます。

「今はSNSで多浪に厳しい大学の情報を得られますが、当時は2ちゃんねるくらいしか情報がなく、僕もそこで多浪でも評価を落とされずに入れる大学を探していました。そこを見る限りは旧帝国大学はあまり問題ないけど、金沢大学も多浪でも入れるとあったんです。実際、友人も受かったし、面接もなくて純粋に試験1発だし、いいんじゃないかなと思って金沢大学を第1志望校に選択しました」

多くの人のサポートで医学部に合格

「早稲田大学に通っていたことで心の安定を得られたことも大きかった」と語る林さんは、休み時間は大学の図書館、空き時間は予備校で勉強をするようにして、国語の能力と数学の微分・積分の能力が足りていないという弱点を洗い出し、代々木ゼミナールの講義をうまく使いながら対策をしたそうです。

「早稲田大学の図書室に山のようにセンターの過去問と金沢大学の赤本を持って行っていました。また、初めてセンター試験の対策に力を入れましたね。今までもまったく勉強していないわけじゃなかったので、この年は初めて、今までに得た知識が統合されていく感覚になって成績が伸びました」

金沢大学の医学部でようやくC~B判定が出るようになったこの年は、単発のアルバイトに加え、2歳年上のお姉さんに資金の援助もしてもらいながら勉強に励みます。

そしてついにセンター試験では89%と9割近いパーセンテージを確保。前期で金沢大学医学部、後期で旭川医科大学に出願し、無事金沢大学医学部に合格して5浪で医学部への合格を叶えました。

つらい医学部受験を終えた林さん。浪人してよかったことについて聞くと「社会に出たあと最短で人生を歩もうという気になった」こと、頑張れた理由については「親兄弟・友人がサポートしてくれたから」と答えてくれました。

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