「心配性」が仕事における最大のムダである トヨタの人はどんどん「捨てている」

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定期的に捨てるサイクルについては、メールを事例にご説明します。受信トレーに山のように入っているメールをいったん整理したとしても、数日後には同じ状態になってしまいます。たとえばいったん受信トレーを整理した後に、次のように4つのトレーに分けるのも一手です。

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図のように4つのトレーに分類する

恐らくは後々不要なメールでもすぐに削除するのは気が引けるという感情を、「一時保管」フォルダで期間限定で引き受けます。また、業務別フォルダは、仕事の内容に応じて複数種類作成するとよいでしょう。

ここでのポイントの1つ目は、自動振分けの機能を使わずに自分の判断で分けること。自動振分け機能を使うと、本来不要なメールまでが保管対象となってしまうからです。2つ目は、一時保管フォルダには2カ月等の期間を設け、それが過ぎたら感情を交えずに機械的に削除すること。本当に保管が必要なメールは、受信した段階で業務別フォルダに振り分けているからです。

しくみをつくるまでは少々骨が折れるかもしれませんが、いったん作ってしまえば非常に後が楽です。改善は楽に成果をあげるためのもの。皆さんも是非、楽をするために今だけ頑張ってみてください。

☑「やめる」「やらない」は怠けることではない! より高い付加価値を生むために必要なプロセスと自信をもつこと
☑ 納期遵守は大事ですが、最新の情報を折り込むことも大事
☑フォルダを4つに分けるのも一案。一旦整理をすれば、その後は定期的な「捨てるしくみ」で理想の状態を維持できる
☑捨てるために、自分を納得させるきっかけをつくる
☑ポイントは、使用量と調達リードタイム

 

岡内 彩 OJTソリューションズ

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おかうち あや / Aya Okauchi

東京大学教育学部卒業。トレーナーや顧客企業への取材を通じて、人材育成のコツや強い現場づくりに必要な要素などの形式知化を進める。

OJTソリューションズ: 2002年4月、トヨタ自動車とリクルートグループによって設立されたコンサルティング会社。トヨタ在籍40年以上のベテラン技術者が「トレーナー」となり、トヨタ時代の豊富な現場経験を活かしたOJT(On the Job Training)により、現場のコア人材を育て、変化に強い現場づくり、儲かる会社づくりを支援する。 本社は愛知県名古屋市。60人以上の元トヨタの「トレーナー」が所属し、製造業界・食品業界・医薬品業界・金融業界・自治体など、さまざまな業種の顧客企業にサービスを提供している。 主な著書に20万部超のベストセラー『トヨタの片づけ』をはじめ、『トヨタ仕事の基本大全』『トヨタの問題解決』『トヨタの育て方』 『[図解]トヨタの片づけ』『トヨタの段取り』『トヨタの失敗学』、文庫版の『トヨタの口ぐせ』『トヨタの上司』(すべてKADOKAWA)が あり、シリーズ累計77万部を超える。

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