専門家チームが支える、カイゼンの継続
専門家チームを組閣する体制も特徴的だ。ドミノでは、商品開発、テストキッチンのシェフ、アプリ開発エンジニア、店舗運営、マーケティング、リサーチなどのチームに分かれ、それぞれがカイゼンに尽力している。チームをまたいだ定期的な会議などはないが、課題が発生すればすぐに集まり、その場で議論する柔軟な体制があるそうだ。
実は取材した日は、それを目の当たりにした特別な一日だった。社内コンテストで優勝した大阪・上本町店のスタッフに特別休暇が与えられ、代わりに役員陣が一日店舗運営を行う日だったのだ。

「役員が一日店舗運営」の日にはマーティンさんを先生に、子供向けのピザ教室も開催された(写真提供:ドミノ・ピザ)
マーティンさんをはじめ、普段はオフィスにいる各チームの幹部たちがエプロンを着け、大きな声を出しながら活き活きと働く姿が印象的だった。

ピザはドミノ・デラックス、サイドはジューシーからあげをセレクトしたピザBENTO。小さいながらもペパロニ、イタリアンソーセージ、マッシュルームなど具沢山はそのまま(筆者撮影)
この環境があるから、172店舗の閉店という厳しい現実に直面しながらも、ドミノのカイゼンは止まることがないのだろう。
【前編】コロナ後に店舗数が急減のドミノ・ピザ。再攻勢を期すおひとり様向け“弁当”の実態と、「2秒にもこだわる」カイゼンの実態 では、「ピザBENTO」の開発の裏側をさらに深掘り。「大量閉店」を経たドミノ・ピザの現在を、笹間聖子さんが詳細にお伝えしている。
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