年をとることは避けられないが、認知症は避けられる。4000人以上の認知症患者を診てきた精神科医が提唱する「8つの予防法」
■愚かなること それは我慢
数字というものは目標値に置き換わります。「卵は1日1個にしよう」「ストレッチは必ず10分間続けよう」「ウォーキングは1万歩歩こう」……。そんなふうに、数字をクリアすることは目標になることもあります。
ただし、数字をクリアするために「こうあるべき」「かくあるべき」的な考えが強くなると、生活そのものが息苦しくなり、楽しさや喜びとは縁遠い暮らしぶりになってしまいます。そのような生活は、認知症へのリスクファクターを増やすことにほかなりません。
数字をクリアしなくてはならないという思い込みは、生活に我慢を強いるのです。我慢ほど、脳や体に悪いことはありません。
数字以外にも、暮らしの中にはたくさんの我慢があります。
生きる楽しみを奪う我慢
・砂糖は脂肪を増やすから、おやつは一日おきにする
・血圧が上がるから薄味
・天ぷらの衣は残す
・嫌々の運動
・Hな動画の自主規制
こんな具合です。
我慢は、生きる楽しみを奪います。次第にストレスがたまり、脳の機能は停滞、免疫力が下がることは目に見えているのです。自分を律し、欲望をコントロールすることばかり気にしていては、健康で明るい生活は送れません。
やりたいこと、好きなことこそが、脳に刺激を与えてくれます。日本人特有の勤勉さ、几帳面さという気質が、困難や我慢を美徳と考えてしまっているのはよくわかります。でも、これからは解放されてもいいのではないでしょうか。快適さや心地よさを求めてもいいのです。
好きなこと、楽しいことを実践することは、脳が活性化する生活です。我慢して、数字に振り回されるような生活にはオサラバしましょうよ。あなたには、もっと快適に生きる権利があるのですから。
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