まるで「粗挽き黒コショウのよう」野生動物の亡骸から無数の生物が這い出てくる恐怖――20年経っても慣れない解剖前のあの"光景"

✎ 1〜 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
獣医病理医の筆者が今も慣れないこととは――(写真:スキップ28号/PIXTA)
飼っている動物が病気になったら、動物病院に連れていきますよね。動物病院には外科、内科、眼科など、さまざまな専門領域の獣医師がいますが、獣医病理医という獣医師がいることを知っていますか?
この記事では、獣医病理医の中村進一氏がこれまでさまざまな動物の病気や死と向き合ってきた中で、印象的だったエピソードをご紹介します。

野生動物の体表はマダニだらけ

ぼくたち獣医病理医が動物の遺体を解剖するとき、とくにそれが野生動物の場合はしばしば、病変よりも先に目に飛び込んでくるもの――それがマダニです。

マダニ(ひとくくりで「マダニ」と呼んでいますが、複数の種類がいます)は固い外皮をもつ比較的大型のダニで、人や動物に取りつき血を吸って生きます(このあとにマダニに写真があります。閲覧にご注意ください)。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事