イヌも、散歩の際には草むらに入らせないようにしましょう。
イヌを飼っておられる方は覚えがあるでしょうが、イヌを草むらで遊ばせると高確率でマダニに取りつかれます。散歩後には必ずブラッシングを行い、マダニがいないかを目でチェックしてあげてください。
正しく恐れて対応を徹底する
人と動物に共通する感染症は、SFTS以外にも数えきれないほど存在します。
獣医病理医として動物の遺体を扱うぼくは、日常的に感染症のリスクと向き合わなくてはならず、「感染しない」「人に感染させない」「病原体を外に持ち出さない」という3点を常に意識しながら、病理解剖に臨んでいます。
前述したように、手袋・キャップ・長袖・長ズボン・白衣は必ず着用。自分の手が清潔かどうかを常に確認し、少しでも遺体に触れたら「汚染された」とみなし、消毒しないかぎりはカメラや筆記具などには決して触りません。
遺体の死因が感染症である可能性が高いと思えば、警戒度をさらに上げます。ときどき自分でも「神経質すぎるかな」と思うこともありますが、SFTSのような恐ろしい感染症に対しては、「正しく恐れ、対応を徹底する」という姿勢がやはり大切なのです。
どうかみなさんも、今回取り上げたマダニが媒介するSFTSのリスクを、自身の身近な問題と受け止めて、予防に努めてくださいね。
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