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トヨタ、上期営業利益が2割減でも競合を圧倒する「稼ぐ力」・・・台当たりの収益向上や全方位戦略が奏功も、下期以降にくすぶるリスクとは?

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決算実績を説明する近健太氏。子会社ウーブン・バイ・トヨタに在籍していたが、約3年ぶりに決算説明会の場に登壇した(記者撮影)

「目立たないが、多くの長い取り組みがあっての半年決算だったと思う」。2025年7月に2年3カ月ぶりに執行役員に復帰した近健太CFO(最高財務責任者)は決算についてそう振り返った。

トヨタ自動車は11月5日、25年度上期(2025年4~9月期)の決算(国際会計基準)を発表した。売上高に当たる営業収益は前年同期比5.8%増の24兆6307億円で増収だった一方、営業利益は前年同期比18.6%減の2兆0056億円と減益で着地した。

営業利益についてはトランプ関税影響で9000億円、円高影響で3900億円と大きなマイナス要因があったことから、これらの外部要因がなければ前上期の営業利益を大きく上回ることになる。

競合幹部「レベルの違う収益力」

競合に目を移せば、上期にホンダの四輪事業が部門赤字に陥ったほか、日産自動車も営業赤字を計上。ドイル・フォルクスワーゲンは直近の決算で営業赤字に転落した。各社がトランプ関税や中国市場での競争激化、EV事業の低迷といった苦境に陥る中、トヨタの上期決算は減益ながらも、群を抜く水準だ。

厳しい環境下で2兆円余りの営業利益を確保できた要因は何か。

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