年をとることは避けられないが、認知症は避けられる。4000人以上の認知症患者を診てきた精神科医が提唱する「8つの予防法」
ここでは、それをお伝えします。誰しも年をとることは避けられません。けれども、認知症に関しては、避ける方法があるのです。ぜひ、いまから実践していきましょう。
■大きな声を出す
よく声を出している高齢者は認知症になりにくく、また発症後も症状の進むスピードがゆるやかです。特にいいと思えるのが詩吟で、大きな声をお腹の底から出すことは、脳や腹筋などの筋肉を刺激し、それがいい結果につながっているのかもしれません。
同じ意味でカラオケもいいと思います。
■新しいものを受け入れる。キーワードは誠実性と開放性
特に前頭葉が衰えてから新しいことを受け入れることは、脳にとって大きなストレスになります。これがいいのです。脳が悩み困ることはそのまま脳の活性化につながります。
どんなことでも決めつけてかかったり、自分の間違いを認めない「頑固オヤジ」のような態度では、脳の動きは鈍くなる一方です。新しいものを拒否するのは、脳がストレスによるダメージから自分を守ろうとしている防御本能の現れです。実際、頑固オヤジ傾向がある人は、認知症になりやすいと思います。
認知症になりにくい人は、日常的に以下のような行動をとっています。
・人から勧められたら素直にやってみる
・周囲と良好な人間関係を築くようにつとめる
・他者が困っていたらすぐに助ける
・仕事や趣味など「新しい何か」にチャレンジする
・好奇心が強い
つまり、認知症になりにくい人というのは、「誠実性」や「開放性」が高い人ということになります。
「まずは行動する」が認知症予防に
認知症予防のためには、まずは行動すること、そして、その行動を継続することです。
継続して初めて、認知症の予防効果は成立します。いろいろなことに興味を持ちつつ、それが長続きしやすい「誠実性」の高い人は、結果的に認知症になりにくい人ということになります。
■会話を増やす 手段としてのボランティア
頭を使うためには、他人との「会話」が手っ取り早いかと思います。会話とは、相手が言ったことを受け止め、理解したうえで、なんらかの反応をしてみせるという非常に高度な知的作業です。そのため、会話をすれば自動的に「頭を使う」ことができるわけです。
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