エコノミーより安い「中華系激安ビジネスクラス」で欧州に飛んだ顛末。目的地まで60時間、2泊トランジット。でもホテルは無料の不思議

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いよいよ搭乗である。ビジネスクラスは8席しかなく、乗客は筆者を含めて4人。

ビジネスクラス担当のキャビンアテンダント(CA)が「浦上さん、本日はありがとうございます。フライトは4時間半を予定しています」と英語で挨拶に来てくれた。

ビジネスクラス
8席のみ用意されているビジネスクラス(写真:筆者撮影)

お待ちかねの機内食……と言いたいところだが、これまでの経験から中国系航空会社の食事のクオリティは日本のキャリアに劣る印象を持っている(ただし、CAが機内を巡回しご当地調味料「辣醤(ラージャン)」を振りかけてくる四川航空など、エンタメ感のあるサービスは多い)。

だからビジネスクラスであってもそう期待はしていなかった。

機内食は中華2種類、和食1種類の計3種類。先にオーダーを聞かれた隣の席の中国人女性が和食を選ぼうとしたら、CAが中国語で「あなたの隣の客が日本人だから、和食を譲ってあげたほうがいいんじゃないか。この中華もおいしいよ」と変更を促している。

いや、会話の内容全部聞き取れてますよ。つまり和食は残り1つってこと? CAが私のことを考えてくれるのはありがたいけれど、変更を説得されている隣の人に申し訳ない。

隣の客に無事、中華を選ばせたCAは、私に説明を始めた。「本来は3種類のメニューを準備していますが、和食しか残っていません。それで良いでしょうか」

何と、私はメニューを選ぶ以前の問題だった。「良いでしょうか」と聞かれてだめだと答えたらどうなるんだ。斜め上すぎて首を縦に振るしかない。ビジネスクラスの乗客が少ないので最小限しか用意していないのかもな。今時のフードロス対策と思って受け入れますよ。

和食の機内食には、いなり寿司や茶そばがついていて、思ったよりおいしかった。いい意味で期待を裏切られたのは食後のデザートで、フルーツとハーゲンダッツのアイスのコンボだった。高級アイスといえばハーゲンダッツと刷り込まれた50歳、これはテンションが上がる。

「和食」の機内食
「和食」の機内食(写真:筆者撮影)
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