トヨタの自動運転、まだ乗り越えていない壁 首都高のデモ走行体験で見えてきた

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今回公開された自動運転実験車は「レクサスGS」をベースにしている

オリンピックやワールドカップなどのメガスポーツイベントは、その国の社会を変革する原動力になる。1964年の東京オリンピックのときは都市交通網の整備が進んだ。東京から大阪までを東海道新幹線が通り、羽田空港と都心を結ぶ東京モノレールが開業。そして首都高速道路が産声を上げた。最初に開業した区間は京橋~芝浦の4.5km区間で、東京オリンピックまでに約32.6km区間が開通。その後も首都高は延伸を続け、現在は全長300km超に達している。

デモ走行でわかった現状の技術と課題

トヨタ自動車は東京で2度目のオリンピックが開催される2020年までに自動運転を実用化すると宣言している。つねに話題を振りまくグーグルやテレビCMを大量投下中の日産自動車に比べて、トヨタは自動運転に関する情報発信が決して多いとはいえない。そんな消極的な姿勢を不安視する向きもあるが、トヨタは世界トップの自動車メーカーだ。当然のことながら自動運転の技術開発は着々と進んでいる。

トヨタは今月、マスコミ向けに自動運転実験車によるデモ走行を公開した。その中身を詳しく紹介し、現状で実現できている技術や将来に向けた課題などを整理しておきたい。今回、トヨタが自動運転でデモ走行した区間は首都高の有明インターチェンジ(IC)から福住ICまでの自動車専用道路約5.5kmだ。

スタート地点の駐車場からICまでは人間が運転する。ETCゲートをくぐったところで、ハンドル左側にあるスイッチを入れて自動運転がスタート。ドライバーは両手をハンドルから離し、足もペダルから離す。運転はすべて自動車に委ねられた。ただし道交法を規制する警察庁とのお約束どおり、特別に認められたドライバーの両手はすぐにハンドルを持つことができるように手のひらをハンドルに向け、10cm以上離さないようにする。

支線から本線への合流は想像以上に滑らかだ。その後の辰巳ジャンクションでは分岐を難なくクリアし、適切な車間距離を維持したまま、しばしの巡航。事前にカーナビに設定しておいた出口の福住ICに近づくと、出口側に車線を変更し、本線から支線へと入っていく。「自動運転を、終了します」とのアナウンスが流れ、人間がハンドルを動かすと、運転の主導権は車から人間へと切り替わった。

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