国内初、自動運転技術を搭載した新型「セレナ」を発売
日産自動車が国内自動車メーカーとして初めて、自動運転技術を搭載した市販車である新型「セレナ」を8月下旬に発売する。今年は米国生まれのEV(電気自動車)ベンチャー、テスラが主力車種の「モデルS」に自動運転機能を日本で初めて提供するなど、自動運転の波が日本でも徐々に押し寄せてきている。
自動走行システムには高精度なデジタル地図が欠かせない。そこで注目したいのがダイナミックマップ(高精度地図)という仕組みだ。今年6月に、高精度3次元地図等を開発するため「ダイナミックマップ基盤企画」という会社が設立された。三菱電機やゼンリン、パスコなどの6社と国内自動車メーカー9社による共同事業で、文字どおり、ダイナミックマップの基盤を企画する。マスコミでも報道されたので、目にした人もいるだろう。
自動走行システムにとってダイナミックマップは極めて重要である。自車の位置を正確にシステムに理解させないと、実際に公道を走らせることができないからだ。
現在の自動走行システムはカーナビから地図情報を得ているが、現状のGPS(全地球測位システム)では10メートル以上の誤差があり、位置情報に限界がある。カーナビを普通に使う場合でも、目的地付近でルート案内が終了して、目的地を見つけるのに苦労したという話はよく聞く。トンネル内は電波が弱いため、位置情報の精度はさらに落ちる。何より立体が理解できないので、上を走る自動車専用道と、下にある一般道の情報が正しく表示されない。
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