このところ自動運転の話題がますます盛り上がりを見せている。人工知能(AI)にディープラーニング、クラウド連携によるビッグデータ活用とコネクトカーなど、多種多様なトピックスが続く。現段階ではアイデアコンテストのようだが、そのなかで何が実用化され、どのように愉しく便利なモビリティになるのか、期待が膨らむ。とにかく今まで不可能だと思われていた自動運転車がいよいよ実用化されるかもしれない。
自動運転はどこまで実現できているのか
一方で、近い将来にどのレベルの自動化が実現するのか、あるいは、現段階ではどこまで実現できているのかがイマイチ分かりにくい。先日、メルセデス・ベンツの新型「Eクラス」に試乗し、高度な運転支援「ドライバー・アシスト」を体験してきたので、そのレポートを通して実状を考えてみたい。
新型Eクラスの国際試乗会はポルトガルで開催された。技術的には先進安全技術のお披露目なのだが、ホットな話題はドライバー・アシスト・システムだ。より一層使いやすくなった自動ブレーキAEBやアダプティブ・クルーズ・コントロールもさることながら、注目すべきは自動車線変更が可能な「アウトバーン・パイロット」だろう。
現段階では「ドライバーが運転に責任を持つ」という意味で、自動運転レベル3の手前の段階だ。欧州ではハンドルから手を離してはいけないことになっている。しかし、Eクラスのシステムは市販されるクルマの中ではもっと進んでいることは間違いない。
レベル1:自動ブレーキやクルーズコントロールのように部分的にコンピュータが介在する状態
レベル2:操舵(ハンドル機能)が複合的に加わった状態
レベル3:半自動運転。条件次第でドライバーは監視義務から開放可
レベル4:完全自動運転
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