ベンツ「Eクラス」最新進化はここまでスゴい 2016年内に日本へ上陸する新型に乗ってみた

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新型Eクラスのハイパワーモデル「E400」

日本で輸入車ナンバーワンの座を15年ぶりに奪還したメルセデス・ベンツ。2015年は世界全体でも販売台数を13%も伸ばした。その好調を今年につなげるべく発表された渾身のモデルが新型「Eクラス」だ。日本でも有名な「Sクラス」と「Cクラス」の中間に位置するその最新モデルは2016年内に日本にも上陸する。いち早く、ポルトガルの国際サーキット「エストリル」での試乗がかなった。

メルセデスはEクラスを「センター・オブ・メルセデス・ベンツ」と位置づけている。メルセデスの中核車種という意味だ。なぜ、Eクラスにそれほどの期待がかかるかといえば、世界の津々浦々で販売され、屋台骨を支えると同時に自動車業界における次世代の基準ともなるクルマだからだ。

「Eクラス」はアッパーミドルセダンのお手本

自動車業界においては、開発時に必ずベンチマークされるクルマがある。輸入車で「Cセグメント」と呼ばれるカテゴリならフォルクスワーゲン(VW)の「ゴルフ」、アッパーミドルクラスのセダンならEクラスがそれだ。つまり、この新型Eクラスは今後、世の中のクルマが変わっていく道標の一つとなる。

「新型Eクラスを一言で表すと、『インテリジェンス』という言葉に集約されます。現段階で考えうる最もインテリジェントなインフォテインメント・システムを採り入れたインテリア、セミ自動運転と呼ぶべき最新の高度ドライバー支援装置(ADAS)など最新のインテリジェンスを採用しました」

そう胸を張って語るのは、新型Eクラスのチーフエンジニア、ミハエル・ケルツ氏だ。

「パワートレインでも、次世代の燃費基準(WLTP)をいち早く採り入れて、今話題のリアル・ドライブ・エミッション(RDE)への適合まで見越した最新のクリーン・ディーゼルに加えて、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)もラインナップするなど、あらゆる部分でインテリジェンスを感じていただけるでしょう」

今回、フルモデルチェンジしたEクラスは「W213」の開発コードで呼ばれる。初めてEクラスの名を冠した「W123」から数えて5代目、事実上の系譜となる「W120/121」のポントーン・メルセデスから数えると10代目となる。10世代の累計で1300万台を生産し、衝突安全を意識したボディを採用した2代目以降、5代目ではABS(アンチロックブレーキシステム)を世界で初めて採用し、7代目ではクリーン・ディーゼル、9代目では9速AT(自動変速機)といった最先端の安全や環境技術を搭載してきた歴史がある。

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