スバルの4WDが雪国で圧倒的に愛される理由 この安心感は乗り手の期待を裏切らない
販売台数100万台超え
富士重工業(社名ブランド「スバル」)の乗用車が売れに売れている。昨年(2015年)の世界販売台数は約95万台と過去最高を記録し、今年(2016年)はついに100万台超えを果たす見込みだ。
価格と燃費で売れているかというと、そうではない。2014年のデータによれば、生産の実に94%が4WD(4輪駆動、スバルではAWDと呼んでいる)となっている。4WDという付加価値でアピールする、欧州プレミアムブランドを思わせる状況だ。それがトヨタを上回る営業利益率14.7%(2014年度)につながっているのだろう。
国内でもスバルは4WD推しだ。4WDの設定がないのはトヨタと共同開発したスポーツカー「BRZ」だけで、前輪駆動も選べるインプレッサでも、4WD比率が74%に上る。昨年12月の国産4WD乗用車の登録台数では、1位にインプレッサ/XV、3位にフォレスター、6位にレヴォーグ、7位にレガシィと、実に上位10台中4台がスバルになっている。
4WDを求めるユーザーが多いのは降雪地域である。国内の販売データを見ると、軽自動車を除く乗用車の昨年の新車登録台数におけるスバルのシェアは、全国平均が4.3%なのに対し、北海道地区は5.3%と、1%上回っている。東北や北陸でもそれに近い数字が出ているという。
スバルは米国での販売比率が高いことが知られている。米国北東部も、北海道や東北、北陸同様、都市部としては積雪が多いことで知られている。スバル好調の原因のひとつに、雪に強いことがありそうだ。
なぜスバルの4WDは雪国で支持されているのか。理由のひとつに歴史があることは間違いない。
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