ちゃんと説明したはずなのになぜ…?「伝えるのが下手な人」は話す順番がわかってない

(写真:Ushico/PIXTA)
「ちゃんと説明したのに、なぜ伝わらないんだ?」。そんな苛立ちを感じたことはありませんか?
AIやチャットツールの普及で、情報伝達の手段は増えた一方で、「本当に伝わっているか?」という課題はむしろ深刻さを増しています。リアルでもオンラインでも、伝えたつもりが伝わらない——そのギャップは、多くのビジネスパーソンにとって悩みの種です。
高橋輝行氏の著書『結果を出すコンサルだけが知っている「伝わらない」がなくなる話し方の順番』では、200社以上の価値創造のプロジェクトを支援してきた著者が、“伝える順番”の重要性を説いています。同書の中から「伝わる」話し方のカギとなる「6つの思い込み」のうち3つを解説します。
思い込み①:「会話の主役は自分」だと思っている
著者が実際に目にしたケースでは、部下に業務を任せたマネージャーが「やるって言ったのに、なんでできないんだ」と怒っていたが、よく話を聞くと、部下は「やる内容がよくわからなかった」と答えた。これは、上司が“主役”になってしまい、相手の理解状況や行動導線を設計せず、ただ自分の中で完結した情報を流しただけだったのだ。
このように、話し手の独善が相手の停滞や摩擦を生むことは少なくない。
ビジネスシーンで特に多いのが、「自分が分かっていることを、相手にも分かってもらう」ために話している、という構図です。しかしこの考え方こそが、伝わらない原因になっています。

(画像:『結果を出すコンサルだけが知っている「伝わらない」がなくなる話し方の順番』)
会話を演劇にたとえれば、「主役は相手」であり、「自分は脇役」であるべきです。会話の目的は、話すことではなく、相手が行動を起こすこと。そのためには、相手の立場や思考のステージに合わせて語りかけなければなりません。
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