ちゃんと説明したはずなのになぜ…?「伝えるのが下手な人」は話す順番がわかってない
たとえば上司が「やっておいて」と簡潔に指示を出すとします。しかし部下からすれば、何から手をつけていいのか分からず、行動に移せないことも。これは「上司が主役」になってしまっている例です。
→対策:相手が自分の意志で行動したと思えるような問いかけやプロセスの設計を意識する。具体的には、「こういう目的があって、どう進めたいと思う?」といったスタイルが有効です。

思い込み②:「いつもの順番」で説明すれば分かるはず
ある中堅社員がプレゼン資料を上司に説明したとき、順序立てて完璧に説明したにもかかわらず、「で、結局どうしたいの?」と一蹴されたという。このケースでは、“自分の頭の中の順序”に従いすぎて、相手の視点に立った構成が欠けていた。「わかりやすい説明」=「自分が理解しやすかった順番」ではない、という教訓である。
誰でも、慣れた話し方や説明順があります。しかし、その「順番」が相手にとって理解しやすいとは限りません。
新入社員の頃、ファックスの使い方を教わった際に、「教えたでしょ」と叱られた経験があります。よくよく考えると、「受話器を持ち上げてからボタンを押す」という順番は、先輩には常識でも、私にとってはそうではなかった。
このように、「自分の理解の順序」と「相手が理解しやすい順序」は違うのです。
→対策:相手がどこから分かっていて、どこから分かっていないかを確認する「入口の会話」を挟むこと。また、相手の「理解のスピード」に合わせて順番を柔軟に変える工夫も必要です。
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