「とりあえず資料作って」は禁句。逆に部下の生産性を10倍にするフレーズとは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
目的があいまいな指示から生まれた資料は、見た目がどれだけ整っていても、中身は「誰にも刺さらないゴミ」でしかありません(写真:mayucolor/PIXTA)
「部下に資料を頼むと、見た目はキレイだが中身がスカスカで使い物にならない」
もし、あなたのチームでこんな現象が起きているなら、それは部下のスキルの問題ではない。上司であるあなたが、無意識のうちに「組織に大量のゴミを生産させる指示」を出しているからかもしれない。
新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』の著者・三浦慶介氏は、AI時代の上司に必要なのは、根源的な「たった一つのこと」を言語化する力だと指摘する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、なぜ従来の指示の出し方が部下を潰すのか、そして生産性を劇的に変えるマネジメントの鉄則を解説する。

15年前の「呪文」から抽出する2つの本質

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「来週の会議で使う資料、とりあえずたたき台を作っておいて」

部下にこう指示を出している上司は、今すぐその口癖を封印すべきです。かつてなら、「とりあえず」という指示でも、部下が時間をかけて調べ、考え、それなりのものを作ってくれました。その過程自体が教育だという側面もあったでしょう。

しかし、生成AIが普及した今は状況が異なります。「とりあえず」と指示すれば、部下はAIを使って「それっぽい資料」を一瞬で作れます。ですが、目的があいまいな指示から生まれた資料は、見た目がどれだけ整っていても、中身は「誰にも刺さらないゴミ」でしかありません。

AI時代において、曖昧な指示は部下の思考を停止させ、大量の無駄を生み出します。では、どうすればいいのか。そのヒントは、私が15年前に新人マネジャー研修で習った、ある「古臭い標語」のエッセンスの中にありました。

次ページAI時代のマネジメントは2つの要素が重要
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事