会社で「みんなと仲良く」は不要だった?「いい人」をやめた人に起こった”ポジティブな変化”とは

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もう1つ要因をあげるならば、「見捨てられる不安」がなくなったことです。人の心の根底には、相手に見捨てられるのではないか……という不安が、どんなときでも、誰に対してもあります。

その不安によって、悩んだり、ストレスを抱えることを日常的に繰り返していますが、ドライな人間になることによって、それを振り払うことができたため、心の「自由」を手に入れることができたのです。

ドライな人間になると、周囲の人から「性格が悪くなった」と揶揄されることもありますが、それと引き換えにメンタルの自由を獲得することで、自分が目指す方向に向かって、真っ直ぐに歩みを進めることができるのです。

「いい人」が好かれるわけではない

ドライな人になると、性格が悪いと受け取られて、周囲の人たちが自分から離れていくに違いない……と心配になる人も多いと思います。ほとんどの人は、「自分はいい人でいたい」と思っているでしょうが、いい人でいることが、必ずしも人間関係を良好にするわけではありません。

「いい人でありたい」という人を否定するつもりはありませんが、その考え方が、自分を息苦しくさせたり、裏目に出ることもあります。

女性不信に陥って、私のところに相談に来た男性が興味深い体験をしています。そのクライアントは、マッチングアプリを使って女性との出会いを求めていましたが、100人を超える女性から選ばれるほどのハイスペックな男性でした。

デートのセッティングを完璧に整えて、女性に尽くすことだけを考えるタイプの「性格のいい人」でしたが、相手からことごとくフラれることに悩んでいたのです。

彼の話を聞いてみると、性格がいい人に特有の問題があることがわかりました。女性のためと思って、自分を犠牲にしながら、相手に合わせた行動を取り続けていたことで、相手をモンスター化させていたのです。女性の側から見た場合、次のような感情の変化があったことが想像できます。

①最初はハイスペックな理想の男性と感じた→②実際に会ってみたら、優しくていい人だった→③デートの途中で、ムリをしているように思った→④この人には、自分というものがないと感じた→⑤私に合わせるばかりで、楽しそうに見えないのも気になる→⑥この人ならば、少しくらいムリを言っても、大丈夫そうだな……。

相手の女性はこんな思考のプロセスを経て、自分の欲望に忠実なモンスターとなり、最終的には相手に物足りなさと不安を感じて、男性との別れを決意したのだと考えています。

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