「5月病はただのやる気低下ではない」 主因の“人間関係の面倒”を軽減する効果的な手法

単なる「5月病」と軽く見るのは危険
春は、入社、転勤、異動など職場環境の変化が多く、ストレスがたまりやすい季節です。気づかぬうちに無理を重ね、5月頃には「体がだるい」「やる気が出ない」など心身の不調をきたす、いわゆる「5月病」。その背景には、医学的に「適応障害」と診断されるケースも少なくありません。
ある企業のアンケートによると、5月病の原因のトップは「人間関係」となっています。「人間関係が面倒」「最悪」などの感情から始まり、こじれると「話にならない」「関係を持ちたくない」という気持ちにまで発展し、最終的には退職に至ることもあります。
ストレスを軽減するカギは、「わからないことを潰し、予測を立てること」です。人間は「自分でコントロールできないもの」にもっともストレスを感じます。
たとえば、「相手の反応が怖い」「無視されたらどうしよう」といった不安も、実は相手の行動や自分の対応が予測できないことによるストレスです。
では、どうすれば「わからない」を減らすことができるのでしょうか?
まず大切なのは、「相手を知ること」です。人の反応には、ある程度の傾向や“癖”があります。感情的になりやすいタイプ、距離を置くことで落ち着くタイプ、共感を求めるタイプなど、相手のパターンを理解できれば、その後の対応も予測しやすくなります。
また、「相手の見え方」を変えるだけでもストレスを軽減できることがあります。たとえば、威圧的な態度で怒鳴る上司に対して、“怯えを隠すために声を荒らげている人”という別の視点を持てば、過度な恐怖心が和らぎ、冷静に対応しやすくなります。そうした視点の転換は、精神的な距離を保ち、適応障害の予防にも有効です。
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