「5月病はただのやる気低下ではない」 主因の“人間関係の面倒”を軽減する効果的な手法
5月は部下や後輩を持つリーダーにとっても注意しなければいけない季節です。この時期は特に、離職率が上昇するからです。
ゴールデンウィーク明け、後輩や部下に、職場で遅刻や欠勤、ミスが急増したり、服装や態度に変化があったりしませんか?
これを「気が緩んでいる」と一喝するのは危険です。緊張状態が続いた4月を経て、大型連休で糸が切れることにより、5月病(=適応障害)が顕在化しやすいのです。
ある企業の調査では、「5月病をきっかけに会社を辞めたいと思ったことがある」と回答した人が60%にのぼります。5月は、まさに離職率が上昇しやすい時期なのです。
リーダーが実践できる心理的安全性のつくり方
真面目で一生懸命な人ほど、自分の悩みを抱え込んでしまいがち。特に新入社員は、上司や先輩に悩みを打ち明けられず、孤立しやすい傾向にあります。リーダーは、部下が気軽に相談できる“心理的安全性”のある職場をつくる必要があります。
しかし、他人のストレス度合いを見極め、良好な関係性を保ちながらフォローするのは、特に新米リーダーには難易度が高い課題です。「何でも相談して」と声をかけても、なかなか本音は引き出せません。トラブルメーカーや反抗的な部下への対応に悩むこともあるでしょう。
ある企業では「困りごとや不満を紙に書いて箱に入れてもらい、必要に応じて上司が対処する」という取り組みをしたところ、攻撃的な態度が減り、退職者の数も抑えられたという結果が出ています。こうした取り組みは、心理的安全性のある職場環境の形成に貢献します。
定期的な1on1ミーティングを行うことも、本音を引き出す環境づくりに有効です。「あの件、大変じゃなかった?」など、具体的な話題から入ると自然に会話が深まりやすくなります。
一方で、リーダー自身がストレスを抱え込みすぎるのも避けたいところです。
「無理をしてでもちゃんとしなきゃ」「リーダーだから休んではいけない」といった“べき思考”がストレスを増大させます。
自分を責めるのではなく、「今日はここまでできた」と自分に優しくする姿勢や、誰かに甘える経験を持つことが、他者にも寛容になれる第一歩です。
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