「ペットがいるゴミ屋敷、多いんです。猫を3匹飼っていたけど、1匹がどうしても見つからない。片付けをしている最中に遺体が出てくるはずだから探してくれないか。先日もあるゴミ屋敷の住人からそんな相談が来たばかりです」(二見氏、以下同)
「病気だから仕方ない」で済まされるのか
今回の現場にいた猫たちは家主の入院中に里親が見つかり、無事に別の家庭で新しい生活を始めている。
一件落着とはいえ、これまで家主のしてきたことはどうだったのか。エサをあげにいってはいたものの、決して清潔な環境ではない。もしかしたら命を落としていた可能性もある。それなのに、なぜこんな状況になるまで子どもにも妹にも現状を打ち明けられなかったのか。

「ペットをこんな状況で飼ってはいけないと家主本人もわかっていたと思うんです。自分が理想とする生活もあったはずですが、それがここまで崩れ去ってしまった。負い目があり、人に知られたときの反応が怖かったんでしょう」
ただ、当たり前だがペットも命である。どれだけ自分がしんどかったとしても、ペットを犠牲にしていい理由にはならない。自分だけの問題ではない。
ゴミ屋敷について語るとき、二見氏はいつも「住人を非難してはいけない」と話す。はたして、今回のようなケースでも同じことが言えるのだろうか。


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