毛皮かと思ったら、猫の死体だった
ある日イーブイのもとへ、リフォーム会社からゴミ屋敷清掃の依頼があった。そのリフォーム会社は、物件の管理会社から工事を頼まれたが、まずは部屋の中に残った荷物を搬出しないことには手を付けられない状態だった。住んでいたのは20~30代ほどの若い一人の女性。家賃の支払いが滞り、管理会社が現場を訪れると、すでに夜逃げをした後だったのだ。二見氏が、現場の様子を思い出しながら語る。
「スタッフの一人がハンガーラックの下にある毛皮を拾おうとしたんです。上着についているファーだと思ったそうなんですが、骨がそばにあるのですぐに動物の死体だとわかりました。すでにミイラ化していましたが、猫であることは確認できました。飼い主の上着に包まるような形で亡くなっていったんだと思います」(二見氏、以下同)
部屋の窓はすべて締め切った状態だった。ペットを置き去りにしている時点で許されたことではないが、窓さえ開けておけば猫も逃げることができたかもしれない。ただ爪を研いでいただけかもしれないが、周辺は猫の爪痕でボロボロになっていた。
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