夫を亡くし「ゴミ屋敷」から追い出された妻の顛末 「汚部屋に戻りたくない」と片付けを決心した事情

✎ 1〜 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22 ✎ 最新
拡大
縮小
片付けをすることになった依頼者の部屋(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
旦那を亡くした悲しみの先に待っていたのは、同居している義母との関係悪化だった。どうしても部屋を片付けることができず、ついに「家を出ていってほしい」と告げられた。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
ゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)を兄の二見文直氏とともに営み、YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信する二見信定さんと、義母から家を追い出された当事者の女性が、その顛末を語った。
この記事の画像を見る(9枚)

義母から言われた「家から出ていってほしい」

ある日、50代後半の女性からイーブイのもとに「見積もりに来て話を聞いてほしい」と一通のメールが届いた。向かった先は関西某所の田舎町。立派な日本家屋がいくつも立ち並ぶ集落だった。

依頼者の女性が住む家も「母屋」と「離れ」が廊下でつながっている大きな日本家屋だった。最近まで、夫とその両親の4人で暮らしていたが、夫が病気で他界。女性は現在、義理の両親と3人で暮らしている。

「これからは仲良くやっていこう」

夫が亡くなった際、3人でそう話し合ったという。つまり、それまでは仲が良くなかったのだ。

モノがあふれ雑然とした和室(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

夫の両親は早くして離婚。「新しいお母さんがいるだろう」と父は再婚をしたが、新しい母と子ども(依頼者の女性の旦那)は昔から喧嘩が絶えなかった。狭い集落なので近所の人たちが通報し、警察沙汰になることもあった。そんな関係の家庭に女性は嫁ぐことになったが、当然うまくいかなかった。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT