女性には過去に一度、離婚歴がある。前の夫と住んでいた家も現在のように散らかっていた。
「そのときは実家の父が手伝ってくれたので何とかなりました。ただ、父は心筋梗塞になってしまったこともあって、今回は引っ越しの手伝いをしてもらえない。それはしゃあないですけどね」(女性)
義母には「出ていってほしい」と言われるも、自分では片付けることはできなかった。かといって周りに頼れる人もおらず、女性はイーブイに依頼することにしたのだ。
義母から言われた嫌味を書き留めたノート
現場に入ったイーブイのスタッフは計3人。信定さんが部屋の中で女性と一緒に仕分けをし、残りの2人で箱詰めしたモノを外に運び出す。
「シルバニアファミリー以外はいらないです」
「全部まるまるいらないです」
「こっちのタンスの中身はいらないです」
部屋にあるほとんどのモノがゴミとして運び出されていく。
「気持ちの整理のつけ方は本当に人それぞれです。ご自身で納得いくまで見終わった後に僕らに任せるのか、片付けていく様を一緒に見ながら気持ちの整理をつけていくのか」(信定さん)
女性の部屋には旦那さんの遺影も置かれたままだった。遺影は迷わず引っ越し先へ持っていくことになったが、信定さんがその場で1つひとつ女性に確認を取りながら、いるモノといらないモノを分けていく。
仕分けをしていると、黒い表紙のノートが出てきた。義母は女性に嫌味を言うことが多く、女性はそのとき抱いた感情を書き留めることで、気持ちを落ち着けていたという。
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