「妻がいなくなって、ゴミ屋敷に」「管理人が怖くてゴミが出せない…」 1人で《4LDKのゴミ屋敷》に暮らす60代男性が抱えた孤独

✎ 1〜 ✎ 76 ✎ 77 ✎ 78 ✎ 79
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ゴミ屋敷
60代の男性が1人暮らしをする4LDKの部屋。玄関からすでに入るのが困難な状況だ(写真:筆者撮影)
60代の男性が1人で暮らしていたのは、4LDKのゴミ屋敷だった。廊下の先にはかつて家族4人が暮らした空間が広がっているが、現在は堆積したゴミによって扉は簡単に開かない。訳あってゴミを出せなくなり、ゴミ屋敷化してしまったという……。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷清掃・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)による、ゴミ屋敷清掃の現場に密着した。

「床が消えた」地層のようなゴミの山

大阪府某所の閑静な住宅街。総戸数400戸近い大規模な分譲マンションの一角に、その部屋はあった。同社代表の二見文直氏とトラックに乗り込み、高速を走らせながら現場に向かった。

インターホンを押し、扉が開くと、そこで待っていたのは依頼主である60代の男性だった。玄関のドアが開いた瞬間、視界に入ってきたのは床ではなく、膝下くらいの高さまで折り重なった、地層のようなゴミの山だった。

ゴミ屋敷
玄関のドアを開けると、依頼人が中にいた。ゴミが地層のようになっているのがわかる(写真:筆者撮影)
【写真を見る】「見たこともない惨状」“使用不可”となったトイレや、“床が消えた”部屋の中【ビフォーアフター(15枚)】
次ページ手前の部屋にはピアノと、解体されたベッドが
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事