「お腹が空いて苦しんだ末に爪を立てたのかもしれません。実際のところどうなのかは知る由もありませんが、そう考えざるをえないような状況でした。窓がすべて閉まっていたことからも、外から入ってきた猫ではないことは明白です」
家のどこかで猫が2匹死んでいるかもしれない
家主が夜逃げをしたとはいえ、本人の許可なしにイーブイが猫の死体を埋葬してしまうと、不法投棄となってしまう恐れがあるため、清掃部局といった行政に相談するしかない(自治体ごとに対応は異なる)。
ある田舎の現場では、井戸の中で野良猫が死んでいたことがあった。行政に連絡をすると、「井戸の中までは入れないので、外に出してくれれば現場に向かう」とのことだった。二見氏は梯子を使って井戸の中に入り、猫の水死体を片手で抱えながら引き揚げた。
「井戸の中に落ちてからだいぶ時間が経っていたみたいで、猫の死体は大量の水を吸ってパンパンに膨れ上がっていました。自分がやらないとどうにもならなかったんですが、二度とやりたくない仕事のひとつです」
ほどなくして行政の職員が到着。猫の水死体は袋に詰められ、持っていかれた。
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