仕事は「キリのいいところ」で終えてはいけない 5分でいいから次の仕事に手をつけておくこと

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仕事Aと仕事Bをやらなければいけない場合、仕事Aが終わってすっきりした気分で昼休みに入るのではなく、5分だけでも仕事Bに取りかかってから休憩をするのです。それだけでまったくのゼロ状態から仕事Bを始めるよりもモチベーションが高まり、スムーズに仕事に取り組めるというわけです。

この方法は、1日の終わりにも使えます。明日すべき仕事に少しだけ取りかかっておくことによって、翌日の朝、スムーズなスタートダッシュを決められます。

次の仕事に取りかかるのが難しい場合は、次回やるべきことを「タスクメモ」的にまとめておくだけでもいいでしょう。あるいは最低限、次の仕事概要を把握しておくだけでも違いが出ます。

継続させるカギは「次回」を匂わせること

仕事以外では、例えばジムや英会話などの習い事でも使えます。

だんだん腰が重くなり、いつの間にか通うのをやめてしまった、という状態を防ぐためには、その日のレッスンが終わるときに次回の予約をしておくのです。

『世界は行動経済学でできている』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

レッスンに通ってもらう企業側の立場であれば、レッスンの最中に「これは次にやるテーマなんですが……」という形で、次回の内容を「ちょい見せ」しておくといいでしょう。それが次回予約や次回の予定を決める行動につながり、継続のモチベーションになります。

仕事においても、訪問時などに次回の提案内容を少しだけ話しておいたり、次回の約束を取り付けておいたりすると、関係性を継続していくことにつながるでしょう。

また、他の人に新たな仕事を頼むときに、最初の作業だけ一緒に行うのも有効です。相手も1人でゼロから始めるより、取りかかりやすくなるでしょう。

恋愛でも、1度のデートで終了しないためには、「次はここに行こうか? いつにする?」という話ができるといいかもしれませんね(相手次第ではありますが)。

ドラマの最後で流れる、思わせぶりなシーンばかりの次回予告も、視聴を継続させるための手法です。次につながるような「気になる」ことをつくるのが、継続のためには、とても重要だということです。

橋本 之克 マーケティング&ブランディングディレクター

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はしもと ゆきかつ / Yukikatsu Hashimoto

1964年神奈川県生まれ。東京工業大学社会工学科卒業後、読売広告社、日本総合研究所を経て、1998年アサツー ディ・ケイ入社。環境エネルギー、金融、住宅、消費財のマーケティングや広告の戦略を策定。著書に『9割の人間は行動経済学のカモである』(経済界)などがある。寄稿・セミナー講師も多数。宅地建物取引主任者。
 

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