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中国半導体の父「日本企業への出資」で狙う新市場━━日中関係悪化でも民間資本で繋げる、ラピダスの勝算や"日本流ものづくり"から学ぶこと

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Richard Chang (張汝京)/1948年に中国・南京で出生、幼少期に台湾へ移住。70年に台湾大学卒業後にアメリカ留学、77年にテキサス・インスツルメンツ入社。96年に台湾で世大積体電路を設立。TSMCによる同社買収を経て、2000年にSMIC(中芯国際集成電路製造)を中国で創業。TSMCからの巨額訴訟を受け09年にSMIC退任後はシリコンウエハメーカーの上海新昇半導体科技、半導体メーカー・芯恩(青島)集成電路を創業。現在は自動車用半導体製造大手の上海積塔半導体の顧問(撮影:穐吉洋子)

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「中国半導体の父」と呼ばれるリチャード・チャン(張汝京)氏へのインタビューは、2025年末に東京都内で実施した。
アメリカ半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(TI)や台湾TSMCを経て、大手半導体製造受託(ファウンドリー)・SMIC(中芯国際)を創業したチャン氏も、日本で言うところの喜寿(77歳)を超えた。
半導体と共に歩んだ人生のゴールとしてこれから挑戦するのが、日本と中国のパートナーシップだという。チャン氏はなぜ日本に注目するのか、余すことなく語ってくれた。
【第1回】中国半導体の父が明かす「EUV国産化まであと5年」
【第2回】中国半導体の父「日本企業への出資」で狙う新市場
【第3回】TSMC創業者と決別して「中国半導体」に懸けた情熱(1月16日配信予定)

日本の「小さな巨人」を求めて

――今回の訪日期間中に、複数の日本企業を訪問したと聞いています。目的は何ですか。

日本には、企業規模は小さいけれども世界のトップを走る、半導体関連の中小メーカーが数多く存在します。こういった「小さな巨人」と呼ばれる日本の中小企業に注目しています。

現在の私の肩書はGTA(積塔半導体、自動車用半導体製造の中国大手)の顧問ですが、2026年からは私個人のミッションとして、日本の小さな巨人と中国の企業・市場を結びつける仕事をしたいと考えています。

ニコンとキヤノンが中国にとっては難度の高い優れた技術を持っているという話はすでにしました(参考記事:中国半導体の父が明かす「EUV国産化まであと5年」)。

この2社の製品の信頼性の高さは、数十年にわたる技術と品質への真摯な取り組みの結晶であり、中国企業が一朝一夕で追いつけるものではありません。そしてこの真摯さはニコンとキヤノンだけでなく、多くの日本企業も持つものです。

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