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【後編】半導体エンジニアが激論「中国半導体の脅威」「今、買うべき半導体株」、エヌビディアの独走はあと何年続く?

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インテルは先端プロセス開発の立ち上げに苦戦している(写真:インテル)

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前編中編から続く、最後となる後編。年々、スマートになる中国半導体産業の脅威。さらに現役エンジニアたちに「今、株を買うならどの半導体企業?」とぶつけてみた。「周りの業界人も買い始めた」と4人の意見が一致したのは、意外にも“あの銘柄”だった——。
【座談会メンバー】
情ポヨ:半導体エンジニア。30年以上にわたり国内外にある多数の半導体企業とやり取りしている
A氏:半導体の製造技術に詳しい元半導体メーカー社員
B氏:半導体メーカーの現役設計エンジニア
C氏:アカデミアの設計エンジニア

中国は10年スパンで強くなっている

——中国の半導体産業についてどう見ていますか?

B氏:とくに設計分野で中国は脅威ですね。中国人エンジニアの「気質」の移り代わりがリアルタイムで見えていて面白い。

勝手なイメージですが、40代以上は仕事は早いんだけどアウトプットは雑。30代だと仕事も緻密にこなしてハードワーク。20代だとそれにスマートさが加わる感じ。10年スパンでどんどん「強く」なってきている。

C氏:僕も本当にそう思う。かつての中国人のイメージはもうありませんね。アカデミアで付き合いのある人間は、仕事は丁寧だし技術もよくわかっていて礼儀正しい。インド人もそう。

B氏:ひと昔前は中国に仕事を外注すると、「悪いお手本」みたいなものが上がってきたんですけどね。新人教育資料に使えそうな(笑)。

C氏:インドに発注すると、いまだに出てくるよ(笑)。

実際にアカデミアレベルでは、中国勢の強さがすでに論文の採択件数で顕著に出始めている。アメリカで教授をやっていた人が中国に行って論文を出す。中国ではその人から学ぶ学生が増える。

一方で、優秀な教授が抜けたアメリカでは学生は育たない。その悪循環になっている。こういうのって数年後にじわじわ効いてくるんだよ。

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